2016年3月7日月曜日

骨董屋が使う「眼垢がつく」という言葉を考えてみる・・・




「眼垢がつく」、この台詞って骨董業界以外じゃ使わないんじゃないのかなぁ?



馴染みの骨董屋に行って、「何か珍しいのあります?」と言うと「ありますよ、貴方好みの品が・・・」なんつって店の奥でゴソゴソして品物を見せてくれるわけです。

「貴方の為にとっておいたんですよ~」なんて言って来る訳です。

「へぇー・・・でも、これだけ良い物なら表に置いてたら直ぐに売れるでしょ?」

「その通りなんですが、眼垢が付くのが嫌なんで・・・」




上記の様に、結構会話に出てくるんです。





じゃあ何で、眼垢がつくのを嫌がるのか??というのを簡単に説明したいと思います。



骨董業界と言うのは狭い世界でして、名品と呼ばれる物になるにつれて、持ち主(品物の所在)、所有者が、ハッキリしてくるものなんです。

「あの本に載っている鍔は、今は○○さんが所有してるよ~」

とか

「あの目貫は、あの人が持ってると思うんだけどなぁ・・・?」

とか。



つまり、有名な作品ほど品物の所在を把握されやすいのですね。




眼垢がつくのを嫌う方は、購入者、販売者共に多いと思います。

正直言ってしまえば、品物によっては私もそうです・・・





何処で売ったか?何処で買ったか?幾らで販売したのか?仕入れの金額は?

場合によっては全てが明らかになってしまう事だってあるんですねぇ・・・




あとは、お客さんにあまり品物を見せないようにして眼を慣れさせないという意図も見受けられる場合もある様に思います。

やはりフレッシュな品物が好まれるんでしょう。




色々な理由があるのでしょうが、概ね上記の理由であると思います。

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