2016年12月20日火曜日

鬼 / "小名浜" (歌詞あり)



部落育ち 団地の鍵っ子 駄菓子屋集合 近所のガキんちょ ヤクザの倅か母子家庭 親父がいたのも七つの歳まで 2歳の妹がいようと死のうとするお袋に「帰ろうよ。僕が守るから大丈夫」
光るタンカー埠頭の解放区 目まぐるしく変わる生活 決して贅沢なく 御馳走の絵描く お袋は包丁 妹は泣きっ面 馬の骨の罵声はサディスティックだ
水商売 母一人子二人 薄暗い部屋で眺めた小遣い 馬の暴力は虐待と化す 十三の八月 何かが始まる
中学卒業も更正院 数年後には準構成員 旅打ちはまるで小名浜のカモメ 行ったり来たりな歩幅なのかもね くじけた背中を洗うソープ嬢 泡と流す殺気立つ毒を 小名浜港は油で濁す 必要悪があくまで美徳 汽笛鳴く港町の酒場で 朝まで飲み明かした仲間へ 懲りずにへらへら踊れてる いまだ覚えてる 嫌な汗でベッドが濡れてる クレイジーな姿 恵夏川 噂じゃ首なし全裸 なすがままレイプ? ギロチン? 薬中の自爆? 事故扱い 事件性なし ポリ御帰宅
花畑 テンパッた木っ端坊 ハルキの面砕けた 言葉も出ない これが大人の放課後?どうなの? 答えの書いてない教科書 三崎に向かうY30セドリック まるでゴーカート感覚 15の夜バリに自爆レース ダイスケが死んだのも実家の近くです 懲役も満期でテンパイ 八郎の病死 オヤジ呟く面会 ナオの受信で知ったオリカサの他界 この塀は高い 独房が妙に暖かい 日差しも美と知る 落葉の赤落ちて 寂しさの中で寂しさが美しいと知る 秋の優しさと赤落ちはいる 昔見た地図 再び睨み 行き交うハスラーの中軸と信じ合う 下らんことでバカ笑い出来る仲間が今も此処にいる それがリアル 続く此処から 江戸の小名浜 渇かぬ鬼の赤い目に 愛が見えませんか? 小名浜の汽笛を 背に受け 港へ向かえ 小名浜の汽笛を 背に受け 都で歌え 小名浜の汽笛を 背に受け 港へ向かえ 小名浜の汽笛を 背に受け 都で歌え


引用・・・・・・https://www.youtube.com/watch?v=WK0csNSX_qA



鬼(おに)とはどんなラッパーか??


福島県いわき市小名浜出身の日本のヒップホップMC。

ヒップホップ・ユニット鬼一家のリーダーです。

人生で2度目の刑務所に入ったあと、鬼一家名義での、『赤落』をリリースしました。

2度目の獄中生活でしたためた一部のリリックを元に、『獄窓』を発表。

メジャーデビューを果たします。

ソロおよび「鬼一家」での活動の他、犬式の元Drum、Kakinuma、The Funky Permanentsのベースと結成した3パースバンドピンゾロにおいても東京を拠点に活動しています。

2016年 新たなレーベルD.O.P.E (Drop Out Project Entertainment) を立ち上げると同時に、直営のbar DOPEも新宿歌舞伎町にオープンしました。


この曲に限らずリリシストです、鬼さんがチョイスするリリックは、鬼さんしかピックアップしないであろう言葉で溢れています。素晴らしい。


曲の背景


こう書くと凄く失礼な感じになってしまうと思いますが、あえて書きます。

hiphopの醍醐味の一つにラッパーの過去の体験をリリックから判断するという側面もあるのですが、大体のラッパーは劣悪な過去の出来事&幼少期の環境を歌にします。

いうなればhiphop界に溢れる曲になってしまうであろう側面もあるのですが、本曲はその中でも圧倒的な存在感を放ちます。

のっけから強烈なリリックが飛び込んできて、度肝を抜かれます。


部落育ち 団地の鍵っ子 駄菓子屋集合 近所のガキんちょ 
ヤクザの倅か母子家庭 親父がいたのも七つの歳まで 
2歳の妹がいようと死のうとするお袋に「帰ろうよ。僕が守るから大丈夫」 


出だしからこれですよ・・・たまりません。


さらに


お袋は包丁 妹は泣きっ面 馬の骨の罵声はサディスティックだ 
水商売 母一人子二人 薄暗い部屋で眺めた小遣い 
馬の暴力は虐待と化す 十三の八月 何かが始まる 
中学卒業も更正院 数年後には準構成員 


と続きます、ここでリスナーはこの曲の主人公がどうしようもない道に進んでしまったことを悟ります。

その後も素晴らしいリリックは続きます。

この曲に限らず、鬼さんの曲は「泣き」があるんですよ。

哀愁が漂うというか…数多のJ-hiphopの中でも独自で、唯一無二の存在です。

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