2024年1月29日月曜日

栃木県日光市フランス人女性行方不明事件 7【GPS軌跡と事件考察】

 



【ベロンさんの行動】
【台風12号】奥日光で総雨量272ミリを観測 日光の県道通行止め、28日夜に最接近。

・7月27日(金)に来日 成田空港着、この日は千葉・成田市で宿泊している。

・7月28日(土)は昼前後に日光へ向かい午後2時ごろ東武日光駅に着いた。
同日午後4時ごろ 日光市匠町タートルイン日光にチェックイン、28日から2泊の予定で日光市匠町の宿泊施設に1人で宿泊していた。

・7月29日(日)午前10時ごろ 朝食後、外出する様子だったベロンさんにホテル経営者が声をかける その後消息を絶つ。

・7月30日(月)午前11時ごろ、宿泊施設から近くの交番に連絡があり、ベロンさんがメモに残してた付近の観光施設周辺などを捜索したが、手がかりが得られていない。



【ご家族来日】
フランスでは、彼女が行方不明になったと聞いた家族は最悪の事態を想定した。
彼女の兄弟のダミアンさんとスタニスラスさん、そして妹のシビルさんは大急ぎで荷物をまとめて、8月4日に日本へやって来た。
8月18日には母親のアンヌ・デゼーさんも来日した。



【事件当日の通信記録】
FNNが事件当日7月29日のベロンさんのスマホの通信記録を入手した。
(ベロンさんのお兄さんのダミアンからの提供)

公開されたデータはフランス語で書かれており、宿泊先のWiFiを使用して接続された11時28分から40分までのグーグルマップの利用データである。

読み取れるところでは、11時30分頃に「仙台駅」「若林区」「仙台駅から山寺(立石寺)のルート」「日光の宿泊先から山寺へのルート」「太白区周辺」「宮城野区周辺」など仙台方面を確認。
11時34分には日光の「憾満ヶ淵」、東照宮のある「山内」、宿周辺の「本町」を確認していた(地名はすべてローマ字)。



【GPS軌跡について】
ベロンさんの携帯は行方不明当日の午前11時40分まで滞在先ホテルのWi-Fiに接続されていた。(最後のGPS位置情報は午前11時25分に記録された)

7月29日(日)午前10時ごろ 朝食後、外出する様子だったベロンさんにホテル経営者が声をかける(後に午前10時半頃と証言している)
この証言との乖離をどの様に判断するかだが、ホテル経営者が時間を勘違いしている可能性が高いのではないだろうか?

携帯電話事業Free創設者Xavier Nielの調査協力によれば、ベロンさんの携帯電話はボタン操作による通常の電源切断ではなく、バッテリーが引き裂かれたか、破壊されるなどして「激しく切断された」ものとされた。



【考察】
ベロンさん失踪後一切の痕跡がなく所持品も発見されていない。
鳴虫山、大谷川は特に重点的に捜索されたが一切の手掛かりなし、ベロンさんの性格からも川に近づくとは思えず、自発的失踪も考えられないとされ、何らかの事件に巻き込まれたものと思われている。
事件の可能性は、専門家や元刑事含め多数の人に指摘されており、フランスの当局は、ベロンさんの失踪を誘拐事件として捜査している。
国連の強制失踪委員会と仏当局は、日本の警察にベロンさんの携帯電話のデータを収集・保存するのと捜査状況の共有を、2018年、21年、23年3月の3回にわたり要請したが、日本からは断られている。


説は大別して三つの可能性に分けられる。↓

【自発的失踪説】
事件を調べるにつれ、実は日本に知り合いがいて合流し、そのまま密かに暮らしているパターンもあるんじゃないのかな?と思ったが、まずあり得ないだろう…
自発的失踪の場合に問題になるのはてんかんの薬だが、健康保険がなくても実費で済む話ではある。(しかしその場合でもパスポートの提示を求められるかもしれない?)
調べてみたところ抗てんかん薬は色々なサイトで個人輸入可能である。
行動の詳細を書いたりホテルの予約等が偽装だったのだろうか?彼女のお土産すらも?
大事になるとわかるはずなのでホテル外出後は一切携帯を使わずに?
逃亡に関する検索履歴も残さないようにしてまで?
こんな事あるのだろうか?まるで自分に追跡の手が伸びる事を恐れているようであり、大げさすぎる。



【遭難説】
ご家族の証言ではベロンさんは慎重でアウトドア活動の趣味はないとされており山や川で遊ぶといった活動は好まないはずである。
特にヒルの季節でありご家族も捜索時にヒルに悩まされたようである。
ベロンさんは2013年に初めて来日した際は東京しか訪れなかったので日光は初めての場所である。
そんな場所なのに鳴虫山に行ったりするだろうか?
限られた時間の中で、もっと他に行きたい場所が多くありそうだが?
大谷川は重点的に捜索されており、流された可能性は非常に低いとされているが…



【事件説】
ホテルオーナーの証言とGPS軌跡の乖離をどう考えるかだが、単純にベロンさんは10時30分に一時外出しただけではないだろうか?
その後すぐにか、しばらくしてから室内に戻ってきたのでは?
単純に誰も見てないだけで自分の部屋にベロンさんは戻ってきた。
そして午前11時40分まで自分の部屋にいた。
小さいホテルでは常時受け付けに人がいるわけではないし忙しい午前中である、受付に人がいる方が珍しいのでは?
ホテルオーナーの証言を疑わず、GPS軌跡も考慮するとこれしかないのではないだろうか?


携帯が無くなっておりパスポートが残されている事から以下の可能性が考えられる。

・ベロンさんは携帯の方を重視した可能性。
・単純に忘れた。
・外出するがすぐ戻るつもりだった。


外出時にパスポートを携帯しないというのは個人的に考えられない。
なぜならば携帯と同じかそれ以上に大事な物であり紛失した場合や提示を求められた時に非常に面倒な事になるため、旅慣れているベロンさんが不携帯で外出するというのは不思議に感じた。(外出が短時間であったとしても)
ベロンさんの姿は半袖姿に小さなバッグ、パスポートなし、遠出する気持ちはなかったと考えられる。

本では洗面用具バッグはベッドの上にあり、スーツケースは入口のベンチの上で開かれて乱雑に置かれていたと記載があった。
ともすれば、急いでいたともとれるような印象を受けた。
誰かと待ち合わせをしていたのではないだろうか?

調査の結果、ベロンさんの携帯電話はボタン操作による通常の電源切断ではなく、バッテリーが引き裂かれたか、破壊されるなどして「激しく切断された」ものとされたとある。
思うに携帯自体を破壊したのか、電波を遮断する方法を使われたのではないのか?と思う。

・ハンディタイプもあるが、強力なジャマーはGPSも含め周囲数十m圏外になる

・電波遮断ポーチは簡単に自作可能で、携帯を奪えるのであれば有効だと思う。


ベロンさんの滞在部屋から近い「非常口」は中から簡単に開けられる記載があり、この点も気になる。
足跡鑑定はしなかったのだろうか?(本にも一切記載がない)

他の防犯カメラにも映っていない、有力な目撃証言もない事から、おそらく車での誘拐で土地勘のある人間だと思う。

事件だとすれば計画性のある犯行であり、べロンさんと外部の連絡を遮断しようと考えるはずである。
携帯のデーターが残っていれば第三者とのやり取りが残っていたかもしれない。

しかし、ベロンさんが簡単に他人の車に乗車するか?という疑問は残る。
なぜならばベロンさんは失踪前日に新婚旅行中で車で日光に来ていたフランス人夫婦とコンビニで会話しており、「宿まで送る」と夫婦が言ったがベロンさんは断っている。
ベロンさんの慎重な一面を裏付けるエピソードとして語られることが多いが、実際は「せっかく来た日光なので歩いてゆっくり見ながら帰りたい」が本心ではないだろうか?
昼間は観光客が多くいたが夜ならば閑散としている。

以前からやり取りしていた人物か、面識のある人物がいたのではないかと思っている。

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