2024年1月24日水曜日

赤城神社主婦失踪行方不明事件




【事件概要】

1998年5月3日。午前11時半頃。

千葉県白井市の主婦、志塚法子さん(当時48歳)は、家族(夫・娘・孫・叔父・叔母・義母)と群馬県宮城村三夜沢(現前橋市三夜沢町)

の赤城神社(三夜沢赤城神社)へツツジ見物に訪れていた。


あいにくの雨ではあったが、夫と叔父の二人は霊水でも有名な赤城神社境内の水汲み場に向かった。

夫と叔父以外は駐車場に停めた車の中で待つことに。

孫を抱いていた法子さんは娘に孫を預けると、「折角だから、賽銭をあげてくる」と告げいったん車外に出た。

しかし、お賽銭を忘れた事に気付くと財布からお賽銭用に101円だけを取り出し、神社への参道を登っていった。(財布は車中に残したまま)


その時の格好はメガネ着用で赤い傘を差し、ピンクの長袖シャツに黒かグレーのスカートという目立つもの。(赤とグレーのスカートとの情報もある。)

それにハイビスカスのついた青いサンダルを履いていたそうです。


駐車場から社殿迄は直線距離で約50メートル。

駐車場には20台前後止まっていた。


法子さんの娘は抱いていた赤ん坊がぐずりだしたので、車の外に出てあやしていた時に参道から大きく外れた林の中でたたずむ法子さんを目撃した。

法子さんは、なにをするでもなく西の方角に向かって立ち尽くしていた。


不思議に思いながらも、抱いていた赤ん坊が激しく泣いたため、子供の方へ視線を落とし再度法子さんの方へ視線を向けたが法子さんは居なくなっていた。


この間の時間僅か数十秒程度であるという…


 これが家族が見た法子さんの最後の姿となってしまった。


やがて水飲み場から夫と叔父が戻ってきたが法子さんを見ていないと言う。

家族はそのことが心配になり、車を出た母親(法子さん)を捜しに出た。

それは法子さんが車を出てから6分ほどしてからのことだったという。

(ちなみに法子さんは、自分が使っていた補聴器を鞄の中に残したまま失踪している)


家族はあたりを捜したが見つからず、探し始めてから1時間ほどたった午後1時半頃に警察に通報。


大胡署(現在は前橋東警察署大胡分庁舎)は消防と合同で80人態勢(当日か?)の山中の捜査(山狩り)を行なったが、遺留品すら出て来なかった。

(当日には警察犬、後日にはヘリコプターも出動)


失踪から10年後の2008年には、群馬県警が法子さんの顔写真等を掲載したビラを500枚配布し、情報提供を呼びかけた。


2008年6月、法子さんの失踪宣告がなされている。

(失踪宣告とは,生死不明の者に対して,法律上死亡したものとみなす効果を生じさせる制度です。)





【行方不明者特徴】

・千葉県白井市に住む主婦の志塚法子さん。

失踪当時の年齢は48歳で、身長は156cmの体重54キロで、ややぽっちゃりとした体型


・法子さんはメニエール病を患っており、耳が不自由で補聴器を手放せなかったが、失踪した時は補聴器をつけていませんでした。

法子さんは右耳が悪かったらしく、低気圧の時には気分が悪くなり、補聴器をつけていない状態だと時折めまいを起こして倒れることもあったそうです。



【メニエール病とは?】

メニエール病の特徴的な症状は、ぐるぐる目が回るような“回転性めまい”、“耳鳴り・難聴”、“吐き気”などです。


発症の仕方は個人差がありますが、一般的には耳が詰まったような違和感や耳鳴り、聴力の低下などが突然現れ、その後めまいの発作が生じます。めまいの発作は30分から数時間続くことが多く、吐き気や嘔吐を伴うことも少なくありません。


そして、メニエール病はいったんこれらの症状が治まったとしても再発しやすいことが特徴のひとつです。再発を繰り返していくうちに症状は悪化していき、特に聴力の低下は発症当初は低い音のみが聞こえにくくなるものの、進行すると高い音も聞き取りにくくなります。

出典・・・(https://medicalnote.jp/diseases/%E3%83%A1%E3%83%8B%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%83%AB%E7%97%85?utm_campaign=%E3%83%A1%E3%83%8B%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%83%AB%E7%97%85&utm_medium=ydd&utm_source=yahoo)





【なぜ赤城神社に来たのか?】

志塚法子さんは夫の実家がある群馬県太田市新田町に訪れていた。

夫・娘・孫・叔父・叔母・義母らと過ごしていたが、 花屋に行った時に、義母が「赤城神社の花も綺麗らしいわよ、みんなで行ってみましょう」と発案した。

乗用車と軽トラの2台に分乗して赤城神社へと向かった。


実際は、神社自体はツツジの名所というわけではなく、神社へと続く参道がツツジの名所であるとの事。

その為、車から降りない面々がいたのではないだろうか?と考察する。




【事件当日の周辺状況】

ゴールデンウィーク中で神社には沢山の人が訪れていたが、

不審な人物や物音を聞いた人はいなかった。


事件発生当時の赤城神社はツツジがちょうど見頃になっていた上に、GW中、祭り前日ということもあり神社の境内は参拝に来た人とツツジを見に来た人で賑わっていたそうです。


駐車場には20台前後止まっていた。(キャパシティの半分程度か?)




【目撃証言】

・情報提供自体は20件ほど寄せられた。

しかし、彼女の発見に結びつくほど有力なものは今のところ無い。


・娘が探しに出てすぐに、娘は帽子を目深にかぶった3人組とすれ違った。


 ・失踪翌日(5月4日)に、三夜沢赤城神社から北に直線で約3kmほど離れた「赤城不動大滝」付近の林道で法子さんに似た人を見た、との目撃情報があるが、真偽は不明。(要確認)




【ビデオ動画】

失踪から7カ月後に失踪当日の赤城神社で偶然撮影されたホームビデオが撮影者によって、テレビ朝日に提供された。

法子さんの格好と酷似した女性が画面右から現れ拝殿にお参りして画面右側に去っていく。

家族に確認して頂いたところ、「これは別人」と否定。


動画内の別カットに御神水の汲み場付近にて何者かに傘を差し出すような姿が小さく映り込んでいる人物がおり、番組、家族はこの人物に注目した。

後に映像解析を試みると、傘の色は赤色ではないかと言う事になった。






【謎の電話】

失踪後、数回無言電話が千葉の自宅にかかってきている。

志塚家ではナンバーディスプレイを設けており、ディスプレイ上から推測した局番は大阪府と米子市であった。




【賽銭の101円の意味】

101円は今までの訣別、物事の始まりを意味する(この事件関連でしか言われておらず確認が必要、つまり一般的に知られている情報ではない。)


家族が覚えているということは、彼女が言ったからだろうが、ならばなぜわざわざお賽銭の金額を周囲に告げたのだろうか?という疑問が湧くが何気ない会話の中から話題に出たのかもしれない。




【超能力者の考察】

・テレビ番組「奇跡の扉 TVのチカラ」では、超能力者・ゲイル・セントジョーン氏は事件、と結論づけた。

男性が倒れているから手を貸してくれ、と言われて、彼女は男を助けて山中を進んだ後、暴行目当てで拉致され、解放されて暫くは生きていたらしいが、傷が致命傷となって、山中で息絶えた、と述べた。

氏は「残念だが、ビデオの女性は彼女とは別人だ。」とのことだった。



【警察犬はどこまで辿れたのか?】

・「奇跡の扉 TVのチカラ」に取り上げられる前のワイドショーだと警察犬はバス停近くまで辿ったとやってたとの情報あり(要確認)





【色々な説】

・失踪説(錯乱含む)

・誘拐拉致説(北朝鮮やその他含む)

・駆け落ち説

・遭難説(自発的含む)

・天狗、神隠し説

・実は見つかっているが公にはしない説




【考察】

●失踪説(錯乱含む)

失踪説と遭難説のどちらかではないかと個人的には考えをまとめている。

しかし自発的&錯乱等を含む失踪だとしても、どうやって赤城神社から離れるのか疑問に思う…

法子さんは家族で赤城神社に来ており、家族に見つからずに赤城神社を離れるのは難しいのではないだろうか。


偶然にもバスが来る時間で即座に乗車したのか? しかし誰も目撃者がいないというのも不思議である。


残るはタクシーや徒歩と言う事になるが、現実的ではないだろう。

赤城神社はある程度の山の中であり、栄えた所まで行くのに徒歩ではキツイ、しかもサンダル履きである。

失礼な話だが、法子さんは常日頃運動をしていたという体系には思えない為長距離歩くのはどうだろうか?時間もかかりそうだ…


法子さんが偶然にも停車していたタクシーを捕まえて乗車したにせよ、法子さんは101円しか持っていないと思われるし、タクシーであれば運転手が覚えていそうだが…

もちろん法子さんが自発的な失踪を計画していて、へそくり等でお金を貯めており現金を隠し持っていたという可能性もあるが、これから失踪するという人間が一度車外に出た後でわざわざ101円を取りに戻るだろうか?


不確かな情報で、「法子さんが失踪した翌日朝早くに法子さんらしい女の人をあまり人通りのない県道沿いの道で見かけた方がいる、行方不明になったときの服装のままだったらしい。」

という情報を見かけたが、そうであったとしても法子さんが今だに発見されていないというのは不思議である。


自発的&錯乱状態での失踪だとしても、失踪届が出されている状態で新たな人生を送るにはハードルが高すぎる。

住民票は取れず、身分証も作れない、もちろん医者等に行くのも保険が使えず家すら借りられない。

身分証のいらない仕事で住み込みという手もあるだろうが、そんな生活が続くだろうか?


現場捜索には警察犬が投入されたが、警察犬はどこまで辿れたのか?

実は不確かな情報だが、「奇跡の扉 TVのチカラ」に取り上げられる前のワイドショーだと警察犬はバス停近くまで辿った、との情報がある。

この情報が確かなものなら、法子さんはバスに乗車したのではないかと思われるが・・・真実は不明である。


家族の誰一人も失踪の兆候も判らず、有力な目撃者もいない。

身の回りの物を持たず、急遽行った赤城神社にて痕跡を完全になくして失踪するのは、中々にハードルが高い。


やはり冷静に考えると失踪説は無いのではないだろうか?


錯乱状態で山の中に入って行ったとしても遺留品の一つくらいはあってもおかしくなさそうである。




●駆け落ち説

ネット上でよく目にするが、何一つ確証的な情報がない。

ネットの奥までサルベージしてみたが、噂程度の話で考察に値しないというのが正直な所。


仮に相手がいて援助してもらえるとしても、そんな生活が長く続くとはとても思えない。


1998年失踪当時の携帯電話の普及率を考えてみると社会人の男性の間で復旧し始めたかな?という程度で主婦が持っているのは珍しい時代だった。

調べてみたが、法子さんが携帯を持っていたという情報もない。


相手とのやり取りはどうするのだろうか?


相手がいるにしても突発的に行った赤城神社でなぜ駆け落ちをしなければいけないのか?

しかも親族がいる状態で…この状態で急に居なくなれば騒ぎになる事は容易に想像出来る。

仮に家族への当てつけだとしてもこのタイミングはないだろう…

時と場所を選べばもっと容易に駆け落ち出来るだろうに…と思う。


この説は正直ないと思っている。




●天狗、神隠し説

確かに昔から赤城山の天狗は有名である。

赤城山杉ノ坊という天狗が有名で、普通の天狗とは格が違う大天狗と言われていている。

強力な力を持つという大天狗のなかでも、赤城山杉ノ坊は赤城山の天狗を取り仕切る大天狗であるという。


確かにこの失踪事件は色々と疑いたくなる気持ちもわかるが、リアルで現実的な考察を目指したい僕としてはこの説は考察しない。




●実は見つかっているが公にはしない説

僕はこの説は絶対にないと思っている。

特定失踪者だって見つかればニュースになるんだから、一度は警察の手を借りていながら世間に未公表でいられるわけないし、この事件自体かなりセンセーショナルな事件である。

もし発見されたのならばマスコミ連中が黙っていないと思う。




●誘拐拉致説(北朝鮮やその他含む)

実際に現場を見る前はこの可能性も考慮していたが、何でここで拉致するの?というのが正直な所である。


赤城神社の境内は大きな杉を際立たせるように非常に綺麗に手入れされていて見通しはかなり良い。

しかも事件発生当時の赤城神社はツツジがちょうど見頃になっていた上に、GW中、祭り前日ということもあり神社の境内は参拝に来た人とツツジを見に来た人で賑わっていた。


見通しも良い、人も多い、真っ昼間、こんな場所で拉致誘拐するだろうか?


事件当日、赤城神社には沢山の人が訪れていたが、

不審な人物や物音を聞いた人はいなかった。


駐車場には20台前後止まっていたと情報があるがこの台数は満車の半分程度ではないだろうか?

勿論、少ないにしても車の中にいる人も居たかもしれない。


歩いている女性を無理矢理車に押し込むにはあまりにもリスキーであると思うのだが…

しかも、暴れるであろう法子さんが身に付けている物を現場に一切残さずにである…


しかし、当日の天気は雨であり皆が傘を差している状況である。

視界は傘で遮られ視界も狭くなる。

雨音で周囲の音も聞こえにくくなるかもしれない。


「法子さんを娘さんが探しに出てすぐに、娘さんは帽子を目深にかぶった3人組とすれ違った」との情報があるが、その三人組は荷物等は持っていたのだろうか?

例えば人が入りそうな大きなバッグとか大きな何かを背負っていたとか…

そうであれば、がぜん誘拐説が現実味を帯びてくるのだが。


情報を掘ってみたが「三人組を見た」というだけで荷物等の記載は見つけられなかった。


誘拐拉致説は完全にないと言い切れないのが正直な所であり、犯罪に巻き込まれた可能性は十分あると思う。


今回考察するにあたって大いに参考した本がある。

松閣オルタさんが著者の「オカルト・クロニクル」だ。

実際に現場に行き詳細に考察されている、非常に丁寧なフィールドワークをされており尊敬に値する。


勿論この考察では詳細に引用はしないが、オカルト・クロニクルでは北朝鮮拉致説の可能性を詳細に検証考察している。




●遭難説(自発的、事故含む)

現場訪問時には僕はこの説を否定していたが、現在では遭難ではないかと思っている。


10日間で延べ100人の警察と消防団が捜索という、山での行方不明者を探すには少ない人数であり、失踪当日には警察犬が投入され、後日にはヘリコプターも捜索に加わったとの事だが、事件当日は雨で匂いは流され、ヘリでの上空探索は深い木々で阻まれ視界も相当悪かった事だろう。


「雑感」ブログさんにての考察で、トイレが混んでいたため林の中で用を足すために森の奥深くに入って行って意図しない事故で遭難してしまったのではないか?

という考察がなされていた。


大いに参考になり合点がいくものであった。

読んでみて僕もこの考察ではないかと思った。



「トイレをすぐに使用出来なかった」この可能性は非常に高いのではないだろうか?

ゴールデンウイーク中、ツツジシーズン、祭り前日と言う事でトイレの順番待ちが発生していた事は十分考えられる。


法子さんが我慢できず林の中で用を足そうとしていたのならば、僕が動画内で行った場所よりさらに奥に行かないと女性は安心して用を足せないだろう。

何故なら、赤城神社周辺はきちんと管理された森であり杉が等間隔に生えている、つまり見通しがいいのである。

しかも高低差があり下からは上の様子が見える場合がある。


「安心して用を足したい」このせいで法子さんは奥深く森の中に行ってしまったのではないだろうか?

そのタイミングでメニエール病の症状が出てきてしまった。

赤城神社は山の中であり当日は雨も降っていた、メニエール病が出てきやすい条件が揃っている。

法子さんは強烈なめまいや平衡感覚の欠如の為に、山を下りていけば神社周辺に出られるのに高低差が判らず混乱している為、逆に山を登って行ってしまった。

行けども行けども山の中である…そして遭難してしまった。



ただこの説も気になる点はある。

サンダルで奥まで行くかな?という所である。

現場は斜面になっておりある程度の角度が付いている。

足元は雨でぬかるんでいるし、枯葉や折れた木が散乱している。

時期は違うが、僕が現場に行った時はそんな状態である。


サンダルでは脱げやすく「これ以上行けない」となるのではないだろうか?

そういった思考回路も働かなくなっていたという可能性もあるが…それならば遺留品の一つでもありそうなものである。


逆に法子さんは必死になって身に付けている物を離さない様にしていたのではないだろうか?

サンダルが無くなれば歩けなくなる。

傘が無くなれば濡れてしまう。

眼鏡が無くなれば見えなくなってしまう。


しかし、僕は意図しない事故による遭難であると思っている。

やはり、予期しない何かが起こって20年以上語り継がれる謎の事件として語り継がれる事になってしまったのではないだろうか…




●赤城山林に頭蓋骨 死後数年、死体遺棄で捜査 群馬

産経新聞 2012年 8月23日(木)7時55分配信


 沼田市利根町根利の赤城山の山林で白骨化した人間の頭蓋骨が見つかり、県警捜査1課と沼田署は22日、死体遺棄事件として捜査を始めた。性別は不明だが、骨の状態などから死後数年以上経過しているとみられ、県警が身元確認を急いでいる。


 県警によると、頭蓋骨は成人のものとみられ、あごの一部が欠けていた。付近の土中に丸まったブルーシートが埋められていたほか、人骨の一部が見つかった。県警が回収作業を進めている。現場は国有林で、付近でキノコ採りをしていたみどり市の無職男性(80)が13日に頭蓋骨を発見、21日に桐生署に届け出ていた。県警が22日、捜索したところ、林道から約10メートル入ったヒノキ林内で頭蓋骨などが見つかった。



結果的に父親が逮捕された…


●娘殺害した疑い、71歳父親を逮捕 群馬の白骨遺体

2012/8/27付 日本経済新聞


群馬県沼田市の山林で白骨化した女性の頭蓋骨などが見つかった事件で、群馬県警は26日、殺人容疑で同県太田市西本町、無職、山崎正人容疑者(71)を逮捕した。逮捕容疑は2008年7月ごろ、山崎容疑者の当時の自宅駐車場に止めた乗用車内で長女の無職美保さん(当時40)を殺害した疑い。


県警によると、山崎容疑者は26日午前「娘を殺して埋めた。報道を見て自責の念に駆られた」と太田署に自首した。山崎容疑者は「口論になり、かっとなって電気コードで首を絞めて殺した」と供述している。


当初、死体遺棄容疑で捜査していたが、すでに時効が成立しており、殺人容疑で逮捕した。


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