2015年8月25日火曜日

蒙古襲来。元冠を描いた数少ない漫画「アンゴルモア 元寇合戦記」(作者 たかぎ 七彦)の紹介です。



日本史上で国家滅亡の危機は幾度かあったが、その中でも1~2位を争うのは、やはり元寇だろう。

日本が植民地になるか、存在が消えてしまう程のヤバイ状態、正に「国難」の時であった。


1274年、元と高麗の連合軍は世界史上空前の大船団を擁して北部九州に襲来する。

いわゆる蒙古襲来である。

元寇、文永の役だ。



侵攻路にあたった対馬・壱岐は蹂躙され住民多数が殺されたり拉致されたことが今も伝えられている。

モンゴル軍は男女子供の区別なく極めて残酷な殺りくを繰り返し、耳や鼻をそぎ落とし、苦しみもがく様子を楽しんだり、生きながらにして、手に穴を開けられて数珠つなぎにされ、船べりに吊るされ、生きたままモンゴル軍の矢面にたたされた(人間の盾にしたんですな)・・・


単騎掛けをする武者に対して、集団戦法を繰り出してくるモンゴル軍。

戦術で大幅に劣り、数でも負けてる日ノ本武士が苦戦をするのは簡単に想像出来ます。


蒙古襲来は日本史における大大事件であり、元冠で日本が負けていたら、恐らく日本は現在存在していないでしょう。(と、私は思う)




漫画の紹介に話を戻そう。

本作では坂東武者・朽井迅三郎がモンゴル軍相手に奮闘すると言う御話である。

絵柄も内容も「皇国の守護者」がふとよぎるが、非常に読み易い。

これは難しくなりがちな歴史物を、読者に判り易く読ませる作者の器量と言うものだろう。


日本史の大事件である蒙古襲来は、私が知る限り殆ど漫画にはなっていない。

北条時宗の視点の漫画はあるが、対馬で戦う武者の視点をメインに書いた物は観た事ないです。



こんな渋い題材を突いて来た作者は手放しで褒めてあげたい(笑)


肝心の面白さは、バッチリです。

と言うか、つまらない訳ないじゃない!!

とりあえず騙されたと思って読んでくれ。


現在三巻まで刊行されている。

ネットで連載中なので気になる方はチェックしてください。

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